「CCUSに登録したほうがいいと聞くが、何のための制度なのか?」「登録に費用はいくらかかるのか?」——公共工事に関わる建設業者を中心に、CCUS(建設キャリアアップシステム)への関心が高まっています。この記事では、CCUSとは何か?、登録の費用や手順、事業者にとってのメリットまで、大阪で建設業許可・経営事項審査を専門とする行政書士法人がわかりやすく解説します。
CCUS(建設キャリアアップシステム)とは
CCUS(建設キャリアアップシステム)とは、建設技能者一人ひとりの保有資格や就業履歴などを、業界共通のシステムに登録・蓄積する仕組みです。国土交通省が推進しており、技能者の技能や経験を適正に評価し、処遇の改善や若手人材の確保につなげることを目的としています。
技能者にはICカード(建設キャリアアップカード)が交付され、現場に設置されたカードリーダー等を利用して就業履歴を登録・蓄積していきます。
CCUSに蓄積された資格や就業履歴などは、技能者の能力評価(レベル1〜4)にも活用されます。能力評価は、分野ごとに定められた基準に基づき、経験や保有資格、職長・班長としての就業経験などを踏まえて行われます。
CCUSは義務?——公共工事では重要性が高まっている
CCUSは、すべての建設業者に法律で一律に登録が義務付けられている制度ではありません。
一方で、国の直轄工事や地方公共団体の発注工事では、CCUSを活用する工事や入札・総合評価での加点措置などが広がっています。また、経営事項審査(経審)でもCCUSの活用状況が評価対象となっています。
そのため、特に公共工事を継続して受注していく事業者にとっては、今後の受注環境を考えるうえでCCUSへの対応を検討しておくことが重要になってきます。
経審の加点につながる
建設業者さまにとって見逃せないのが、経営事項審査(経審)との関係です。
CCUSを活用して、対象となる工事について現場・契約情報を登録し、技能者が就業履歴を蓄積できる体制を整備するなど、一定の要件を満たした場合には、経審の「その他の審査項目(社会性等)」で加点の対象となります。
ここで注意したいのは、単にCCUSの事業者登録や技能者登録を行っただけで、経審の点数が上がるわけではないという点です。
審査基準日以前1年以内に発注者から直接請け負った対象工事について、CCUS上で現場・契約情報を登録し、技能者がカードリーダー等によって就業履歴を蓄積できる体制を整備していることなどが必要となります。
一定の要件を満たしたうえで、対象となるすべての建設工事で措置を実施している場合は15点、すべての公共工事で措置を実施している場合は10点が加点されます。
また、CCUSはこの項目だけでなく、技能者の能力評価などを通じて経審の他の評価項目にも関係します。公共工事の受注を考えている事業者は、単にCCUSへ登録するだけでなく、経審への活用まで含めて運用を考えることが大切です。
登録の種類と費用の目安
CCUSの登録には、大きく「事業者登録」と「技能者登録」の2つがあります。
事業者登録は、会社(事業者)として行う登録です。登録料は資本金の額に応じて設定されており、資本金500万円以下の場合は6,000円です。一人親方は事業者登録料が無料となっています。
このほか、事業者には管理者ID利用料が必要です。管理者ID利用料は1IDにつき年額11,400円で、一人親方の場合は年額2,400円です。また、現場で就業履歴を登録した場合には、1人1就業履歴あたり10円の現場利用料がかかります。
技能者登録は、現場で働く技能者一人ひとりが行う登録です。インターネット申請の場合、登録料は簡略型が2,500円、詳細型が4,900円となっています。簡略型で登録した後、詳細型へ変更する場合には、別途2,400円が必要です。
登録料や利用料は制度改正により変更される場合がありますので、実際に登録する際には最新の料金を確認することをおすすめします。また、自社にとって必要なIDの数や技能者登録の方法などを事前に整理しておくことで、無駄なく導入することができます。
登録の基本的な手順
会社としてCCUSを導入する場合、まず事業者登録を行い、その後、所属する技能者の登録を進めていく方法が一般的です。
事業者登録では、建設業許可番号・資本金・社会保険の加入状況などを入力し、必要書類を添えて申請します。審査完了後、事業者IDや管理者IDが発行されます。
技能者登録では、氏名や本人確認情報、保有資格、社会保険の加入状況などを登録し、審査完了後に建設キャリアアップカードが交付されます。
なお、技能者登録は技能者本人が申請する方法のほか、所属事業者などが代行して申請する方法もあります。
登録後は、必要に応じて現場情報をCCUSへ登録し、カードリーダー等を利用して技能者の就業履歴を蓄積していきます。特に経審の加点を目的とする場合は、「登録しただけ」で終わらせず、実際の現場で就業履歴を蓄積できる運用体制を整えておくことが重要です。
よくあるご質問(Q&A)
- CCUSは必ず登録しないといけませんか?
- すべての建設業者さまに一律で登録が義務付けられているわけではありません。ただし、公共工事ではCCUSを活用する工事や入札・総合評価での加点措置などが広がっており、経審でもCCUSの活用状況が評価されています。公共工事を継続して受注する事業者にとっては、対応を検討しておきたい制度です。
- CCUSに登録すると経審の点数は上がりますか?
- CCUSに登録しただけでは経審の点数は上がりません。対象となる工事について現場・契約情報を登録し、技能者が就業履歴を蓄積できる体制を整備するなど、一定の要件を満たした場合に「その他の審査項目(社会性等)」で加点の対象となります。
- 事業者登録と技能者登録は、どちらから始めればよいですか?
- 事業者と所属技能者の双方について登録が必要となります。会社でまとめて導入する場合は、まず事業者登録を行い、その後、所属する技能者の登録を進めると管理しやすいでしょう。
- 技能者登録の「簡略型」と「詳細型」は何が違いますか?
- 簡略型は本人情報など基本的な情報を中心に登録する方法です。詳細型では、保有資格や健康診断など、より詳細な情報を登録することができます。能力評価などCCUSを幅広く活用していく場合は、登録内容を確認したうえで適切な方法を選択することが大切です。
- 登録の手続きが複雑で不安です。代行してもらえますか?
- CCUSの登録は入力項目や添付書類が多く、つまずきやすい手続きです。当法人では、事業者登録・技能者登録の導入から、経審の加点を見据えた活用まで、あわせてサポートしています。お気軽にご相談ください。
大阪でCCUSの導入・活用をお考えの事業者様へ
CCUSは、登録して終わりではなく、現場での運用と経審への活用まで見据えることで、建設業者さまにとってのメリットをより活かすことができます。
特に経審では、単にCCUSへ登録しているかどうかではなく、対象となる工事で就業履歴を蓄積できる体制を整えているかなどが重要になります。
当法人は、大阪で建設業許可・経営事項審査を専門とする行政書士法人として、CCUSの事業者登録・技能者登録から、経審の点数対策を見据えた導入・活用までサポートしています。
「自社はCCUSに登録したほうがいいのか」「登録すると経審で何点上がるのか」「どこまで準備すれば加点対象になるのか」といった段階からでも結構です。大阪のJグロース行政書士法人までお気軽にご相談ください。
※本記事は2026年9月現在の制度に基づいて作成しています。CCUSの登録料・利用料や経営事項審査の評価方法等は、制度改正により変更される場合があります。


