令和8年7月1日以降の申請から、経営事項審査(経審)の「建設機械の保有状況」(W7)で、加点対象となる建設機械が拡大されました。新たに「不整地運搬車」と「アスファルト・フィニッシャ」が加点対象に追加されています。手持ちの機械が新たに評価対象になる可能性がある、実務メリットの大きい改正です。この記事では、改正の背景から加点の仕組み、必要書類の準備まで、大阪府の経審を専門とする行政書士法人が解説します。
改正の内容——従来の9機種に2機種が追加
経審のその他社会性(W点)のうち「建設機械の保有状況」(W7)は、一定の建設機械を保有している企業を評価する項目です。今回の改正で、従来の9機種に加えて、「不整地運搬車」と「アスファルト・フィニッシャ」の2機種が新たに加点対象となりました。
これまで加点対象外だったこれらの機械を保有・リースしている企業にとっては、同じ設備でありながら新たに点数につながる可能性が生まれたことになります。
なぜ対象が拡大されたのか——災害対応力の強化
拡大の背景にあるのは、災害対応力の強化という視点です。建設業は「地域の守り手」として、災害時の応急復旧に重要な役割を果たします。近年の災害、とりわけ能登半島地震の応急復旧工事での建設機械の活用実績などを踏まえ、災害対応に資する機械を経審で評価することで、業界全体の災害対応力を後押しする狙いがあります。不整地運搬車やアスファルト・フィニッシャは、まさにこうした復旧の現場で力を発揮する機械です。
加点の仕組みと計上のルール
建設機械の保有状況は、最大15点まで評価されます。計上できる台数は15台までとされています。対象になるのは自社所有の機械だけでなく、リースによる保有も含まれます。
申請にあたっては、「建設機械の保有状況一覧表」(様式第3号)に、建設機械の名称、メーカー名、型式、年式、車体番号や機番、所有またはリースの別、購入日・リース契約期間、リース期間の自動更新条項の有無などを記載します。リースの場合は、契約期間が審査基準日を含んでいることが確認されますので、契約書の内容を事前に整理しておくことが大切です。あわせて、建設機械の写真の提出が求められる点にも留意しましょう。
具体例で見る影響
道路舗装を手がけるC社が、アスファルト・フィニッシャを1台保有しているとします。改正前は、この機械は加点対象ではなかったため、経審の点数には反映されていませんでした。改正後は、アスファルト・フィニッシャが加点対象に追加されたことで、様式第3号への記載と写真などの必要書類を揃えれば、新たにW7で評価される可能性があります。
同様に、災害復旧や造成の現場で不整地運搬車を保有・リースしているD社も、これまで評価されていなかった機械が加点対象になり得ます。「うちの機械は対象外だから」と以前に判断していた企業ほど、この機会に見直す価値があります。
よくあるご質問(Q&A)
- リースの建設機械でも加点対象になりますか?
はい。所有だけでなくリースによる保有も対象です。ただし、リース契約期間が審査基準日を含んでいることなどが確認されますので、契約内容を整理しておく必要があります。
- 保有台数が多い場合、すべて計上できますか?
計上できるのは15台までです。15台を超えて保有している場合でも、上限までの計上となります。
- どんな書類を準備すればよいですか?
「建設機械の保有状況一覧表」(様式第3号)への記載に加え、建設機械の写真などが必要です。機械の名称・型式・年式・車体番号や機番、所有/リースの別、購入日やリース契約期間などを正確に記載します。
- 追加された2機種以外に、対象機械は変わりましたか?
今回の改正では、従来の対象機械に「不整地運搬車」と「アスファルト・フィニッシャ」が追加されました。自社の保有機械が対象に該当するかどうかは、個別にご確認ください


